東大阪市まちづくり

2014-02-22

東大阪市「第五回まちづくり担い手養成講座」。

2/22(土)東大阪市市役所18階大会議室にて、第5回目の担い手養成講座が行われました。 講座自体は次回第6回まで続きますが、藤原さんが講座を担当されるのは、今回が最終回ということで、これまで学んできたまちづくり活動のノウハウの総まとめと、みなさんで話し合ってきた地域の「やるべきこと」を、いよいよ具体的な事業案としてまとめあげていきます。

午前の部のはじめには、オプスデザイン・神埼さんと井上さんから、広報写真におけるポイントのレクチャーがありました。広報写真を撮影する際には、「何を」伝えたいのかという写真の意図を意識して、写真の中の要素を整理しながら撮影する必要があること、そして、アウトプットの段階で、伝えたいことが効果的に伝わる写真を選ぶ必要があること、そのためには、たくさんのシーン・瞬間をおさえる必要があるというお話でした。
午前の部の後半は、参加者のみなさんが各自テーブルに分かれ、これまでの講座のなかで実践してきた「インプット」「編集」「アウトプット」の3つのプロセスをふり返りました。今後、まちづくり活動を実践するにあたり、これらのノウハウを有効に活用するために、各自の気づき・工夫したポイントなどを、全員がふせんに書き出して、模造紙にまとめていきます。

各テーブルのまとめの発表では、ワークショップをする際に気をつけることや、企画を考えたり、取材をするときに意識すべきポイントなど、講座で学んだたくさんの気づきが出てきました。
「インプット」におけるポイントとしては、「できるだけたくさんの要素を出す」「取材では、事前に情報収集をする」などが挙げられ、「編集」におけるポイントとしては「類似する項目は、一つにまとめて、整理・分類していく」「ああでもない・こうでもない、と、いろんな角度から見てみる」など、チームで課題を共有する際に意識すべきポイントが挙げられました。
また「アウトプット」におけるポイントとしては、「要素を組み合わせて、ストーリー化するときには、効果的に伝わる要素を選び、組み合わせを考える」「図や表を用いて可視化する」など、広報活動や情報発信における注意点や、人に伝えるときには何を気をつけるべきか、といったものが多く挙げられました。

午後からはいよいよ、これまで各テーマごとのチームで話し合ってきた、地域に必要な「やるべきこと」の事業化に向けた総まとめに入っていきます。 はじめに、藤原さんから、他地域で事業化に向けて動いている事例の紹介があり、これから事業案をまとめるにあたって、注意すべきポイントのレクチャーがありました。 「現状」と「課題に対する対応策」をしっかりと把握し、「やるべきこと」が明確になっていれば、協働先は見つかりやすいこと。そして、なぜそれが「やるべきこと」なのかという理由を、筋道を立てて人に説明できるようにしましょう、というお話でした。

テーマごとの各チームに分かれたあとは、これまでの話し合いをまとめた模造紙の内容を振り返り、「やるべきこと絞り込みシート」に、テーマ・現状・課題に対する対応策を書き出していき、最終的に「やるべきこと」を絞り込みます。そして、この「やるべきこと」を実現するために自分たちが何が出来るか、また想定される協働先はどこかを考え、その組み合わせで企画案を仕上げていきます。これらを「事業案検討シート」に落としこんでいきます。

「やるべきことの絞り込みシート」のプレゼンを経て、最終的に、各チームが行き着いた、事業案は以下のようなものになりました。

【高齢者・障害者支援チーム】
「ボランティアフェア(仮)」を開催する。「就活フェア」のボランティア版のようなもので、各団体バラバラの活動を一同に会する場を設け、ボランティアスタッフ養成のためのブースや、食べ物を提供する店を出店するなど、人がたくさん集まる仕組みをつくり、ボランティアスタッフの養成と、コミュニティサロンの開催につなげていく。

【住環境・環境チーム】
環境・住環境に関するコンテンツを集めるプロジェクトの実施。「Save the earth」をテーマとし、ショッピングモールなどで開催する。防災グッズやペットグッズなどの販売する。ショッピングモールで開催するメリットとしては、集客につながること、そして活動を広く発信できることが挙げられる。

【地域資源チーム】 地域資源の発掘調査事業。地域資源をPRできる機能を持った機関をつくる。「地域資源を継続的に拾い上げて、魅力的に紹介する」ことを目指し、そのためにまずは、今ある地域資源をしっかりと把握するための、調査事業を行う。そして、明らかになった地域資源を、広く情報発信できる機関をつくる。

【地域の仕組み作りチーム】
「情報発信者サミット」を開催する。東大阪市の情報発信に関わる人たちが集まり、「情報の横断的共有化」を目指す。そして、市民に役立つすべての情報が効果的・効率的に行き渡るための仕組みとして、地域に必要な情報を集約できるインフォメーションセンターをつくる。

昨年12月からつづいた「まちづくり担い手養成講座」も、次回の第6回で最終回をむかえます。 藤原さんが担当されるのはこの第5回が最後となるため、講座の終わりには、藤原さんから全5回のしめくくりとしてまとめのあいさつをされて、参加者のみなさんが大きな拍手で労っておられました。
毎回、約5時間ほどの長丁場の講座となりましたが、ほとんどの方が最後までつづけて参加され、すばらしいチームワークが形成されていった様子がたいへん印象的でした。本当におつかれさまでした。 この講座で培ったまちづくり活動のノウハウを自分のものとして、みなさんが今後、地域の担い手の中心となり、活躍されることを楽しみにしています。